黒猫*溺愛シンドローム




「思ったんだけど、」


席に着いた私に味噌汁のお椀を渡しながら、急に真面目な顔になるお兄ちゃん。

……何?

ジーッと突き刺さる視線が痛い。って言うか、怖い。

カラコン青だし。



「お前、




そんな白クマみたいなパジャマじゃなくて、もっと色気のあるの着ろよ。」



「はぁっ?」


「女子高生だろ?17だろ?もっと頑張れよ!!」


「はああっ?」


「海の向こうの女子高生はすごいぞ?完全に“オトナ”だぞ?完熟だぞ??」


……このエロ兄貴っ。

朝っぱらから、真面目な顔して何を言ってんだか。

しかも、失礼なっ。


このパジャマ、お気に入りなんだからね?

なのに、雪ダルマだとか、白クマだとか…みんなして好き放題言ってさ。


……って、アレ?

私、何か忘れてるような……


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