黒猫*溺愛シンドローム




「……寝てる。」



くるみちゃんと別れて。


一応、生徒会室に顔だけ出して。


教室に戻ってみれば……



「なんで、今日はこんな時間まで残ってるんだろう?」



疑問に思いつつも、そっと近づいて顔を覗き込んでみた。


うわぁ……


なんで、こうも無防備なんだろう?


ホント、猫みたいだよねぇ。


そんな可愛い顔で、
こんなとこで寝てたら…

誰に何されても文句は言えないよ?


ほとんど無意識に手は伸びて、サラサラの髪をすくい取る。


……気持ちいい。


しばらく、指の間で遊ばせてみたけど…起きる気配はない。


それなら……


顔にかかっていた髪を耳にかけてやりながら、ゆっくり顔を近づける。


そして―――



柔らかい唇に、そっと口づけた。



「……ん?」



ぴくりと、一瞬だけ反応ものの……


すぐに聞こえてきた寝息。


あーあ。


これは、襲ってくれと言ってるようなものだよね?



そっと頬に手を伸ばして、再び顔を近づけていく。


もう一回……


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