愛なんて知らない Ⅲ
『どこへ行くの?』
私達は光の扉の中にいる
真っ白でただ白い道が続いている
「行き先が決まってないから
私達は白い道を歩いてるんでしょ?」
『それじゃあ月菜の家に行こうよ
龍にお金返すんでしょ?』
無表情でそう言う幼い愛美に
私は今こんな目をしているんだと思う
「どうして月菜なの?」
『お金があるから
利用できる物は利用しないとね』
当然のように言う愛美に
私は少し驚いた
『驚いてるの?
でも私はお姉さん、貴方なんだよ?』