愛なんて知らない Ⅲ








「うん」


そう言うと目の前が光った





『着いた』


冷たい声で愛美が言う




光をぬければそこは月菜家の庭だった





「お金はどこにあるの?」


私が幼い愛美に尋ねる





『知らないよ』





「・・・・嘘でしょ?」





『私がお姉さんに嘘をついて

どんなメリットがあると言うの?』





「そう」




『・・・・』




「何か不満があるようね?」






< 122 / 256 >

この作品をシェア

pagetop