愛なんて知らない Ⅲ
『別に、ただ
何も言わないんだと思っただけ』
「そう」
私はそう言い目を閉じた
(自然達、お金がある場所を
知っているなら教えて)
そう言うと風が吹き木々が揺れた
『へぇ
自然全てを一気に従わせられんだ』
少し関心したように言う
「うん・・・・」
『辛いの?
でもそれも一時期の痛み
すぐに忘れられるよ・・・・』
幼い愛美が私の手をぎゅっと握る
「うん」
私はポツリとそう呟いた