愛なんて知らない Ⅲ

ー龍ー







愛美が消えて何時間経っただろうか


俺は木の傍に座ったままだ




空は暗くなり始めている






「何だよ、これ・・・・」



俺はもう1度紙を見た






『龍へ


今まで迷惑かけてごめんね

それと、ありがとう


龍は初めて最初から私を受け入れてくれた人

凄く、嬉しかった


お金は絶対に受け取って、絶対だよ




ありがとう、龍



         愛美より』





綺麗な字で書かれた手紙





「愛美・・・・」






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