愛なんて知らない Ⅲ
満月、運命の日
あれから何日か経った
そう、今日は満月の日
運命の日でもあり、私の最後の日だ・・・・
今は隼斗がいない
『お姉さん・・・・』
愛美が不安げな顔を見せる
「何?」
私は少し微笑む
やっとだ、やっとこの日が来たんだ
『死ぬんだね、私達・・・・
私、最後まで人間は嫌いだったよ
やっぱり綺麗ごとも理解できなかった
する気もまったくないけど』
「私も人間は嫌い
綺麗ごとも嫌い、この世の中も嫌い・・・・」
私は今日まで生きて
何を見つけたんだろう・・・・?