ただ君が好きで、
ただそれだけ。
『あぁー!腹減った!!』
「俺も!」
夕陽が沈み始めて辺りが暗くなりはじめた時、部活が終わって俺達は帰り始めた。
『帰りどっか寄って行くか?』
「あぁー…悪い、これからちょっと…」
申し訳なさそうに頭をかく秀介に俺はにやりと笑った。
『夏羽ちゃんとデートか?』
「えっ!?…まぁ、な」
『なんだよー!照れ臭そうにしやがってー!』
「て!照れてなんかいねーし!」
豪快に俺の背中を叩く秀介は顔がほんのり赤かった。
『くそー幸せそうにしやがってー!』
「いや!ほんとにそんなんじゃねぇって!」
ほんとに照れる秀介が見ててうらやましかったし、笑えた。