ただ君が好きで、
「おはよー」
『…はよ』
「早く食べちゃいなさいよ!」
『分かってるよ!』
ぱくぱくとパンを食べてから、用意をしながらちらりと時計に目をやる。
そろそろだな―…
そう思ってカバンを取りに部屋に行った。
ピンポーン!
『じゃあ行ってくるー』
「気をつけてね~」
中から仕事に行く準備をしながら言う母さんに、小さく返事をしてから扉を開けた。
「おはよー優太!」
『おはよー、相変わらず眠そうだな雪菜は』
そう言いながら笑うと、少し頬を膨らましてこっちを見る雪菜。
そんな表情にも、俺はいちいち心が揺れたりする…。
俺達は付き合っては居ない、雪菜には彼氏もいる。
だけど幼なじみっていう事で一緒に学校に行っている。