ただ君が好きで、
「あのっ…成宮君!」
近道しようと思って裏庭を歩いていた時、小さな事が聞こえた。
振り向くと立っていたのは、髪を巻いて香水の匂いを漂わせる女の子だった。
『誰?』
「えっ…!?一年の時同じクラスだった神崎李亜だよ!?覚えてないの!?」
そんなに慌てられてもな…その時も雪菜が好きだったから他の奴に興味無かったからなー。
雪菜と、雪菜の友達の椎名ぐらいしか知らねぇや。
何より―…
俺の苦手なタイプだなー。