ただ君が好きで、


2人で歩いている時間はあっという間に過ぎてしまってすぐに下駄箱についてしまう。


「今日体育が一時間目だっけ?女子はバレーだったなぁ~…」
『男子はバスケだぞ』
「良いよね~優太の唯一の得意分野じゃん!」
『唯一じゃねぇし!…大体、雪菜は運動苦手じゃないだろ?』

顔を覗き込んで言うと、雪菜はため息をついた。


「雪太は分かってないなぁ~!苦手じゃなくても髪とか乱れちゃうじゃん!」

せっかくちゃんと整えたのになぁー、と呟く雪菜の横顔を見ていると綺麗にうっすら化粧がされていた。


その横顔を見ていると、雪菜が隣に居るのに遠くに居るような感覚になる事が最近よくある。





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