LOVE GAME
「 熱い告白は嬉しいんだけど
社内ということをお忘れなく 」
いつの間にか入ってきていた和真が
内側からドアをノックしていて
「 あと、佐藤さん。俺は彼女以外には
素は見せない主義なのですいません 」
「 へ? 」
「 彼女以外目に入らないし
妬いてもらおうと女の子と話すけど
なかなか妬いてくれないんですよね。
いい仕事してくれてありがとう 」
”それと、もう行っていいですよ”
酷く乾いた空気の中の
冷静すぎる、低すぎる彼の声。
表情をすっかり凍らせた”佐藤さん”は
部屋から出て行った。