LOVE GAME
「 出来た 」
首元には、見たことのない
ネックレス。
何から何までしてもらって
部屋を出る頃には
丁寧に巻かれた髪、
ドレスに合う綺麗なネイルまで
完璧だった。
「 手際いいだろ? 」
「 器用・・ 」
「 今度教えてやる 」
ふっと笑った後 あたしの
手を掴んで ドアをあける。
オートロック式なのか
ガチャッと鍵が閉まる音がして
スタスタと 彼はエレベーターに
向って歩き出した。
「 歩きにくいか? 」
穿き慣れないピンヒール、
だけど
「 重くない? 」
ヨタヨタと歩くあたしを
うまくエスコートする彼に
随分と体重をかけている気がして
「 全然 」
余裕の笑みを見て
なんだか安心を感じた。