虹色の三日間

2時間ほど歌っただろうか、少し疲れた。みんなまだまだ盛り上がれそうだ。ふと、山本梓の方を見ると席を立とうとしていた。


チャンスだ。ここで行かなきゃ男がすたる!ってことで、俺も立とうとしたら。


「宮城君。一緒にデュエットしない?」


森本由香に話しかけられた。かなりブリブリした女の子だ。化粧バッチリで大きな胸。俺は苦手な子だ。


「ごめん、トイレ行くから。」

「なら、由香も行く~。」


気に入った男には、しつこく付きまとうという噂がある。もしかしたら俺……、どうしよう。

「もっりもっとさぁ~ん!デュエットなら俺がするよ!」

「はぁ?宏樹じゃないし!何よ急に!私は宮城君に頼んでるの!って……あ!宮城君居なくなったじゃない!」


二人が話しているうちに席を立った。宏樹には明日ジュースをおごらないとな。本当に良い友達を持ったと思う。

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