虹色の三日間
「他に聞かないのか?」
そう言いながら缶を開けてオレンジジュースを飲む宏樹。動作が山本に似ている。
「深いことは聞かないことにする。お前が自然と話す気になるまで。」
「俺の何を知って言ってんだよバーカ。」
「なんとなく言ってみただけ。」
「はは、本当に馬鹿だな。」
俺も缶を開けて、リンゴジュースを飲む。カラカラに乾いていたからいっきに飲み干した。俺は、フルーツジュースが一番好きなのに。
「いつかさ……いつか絶対に話すから。少し待ってくれないか?」
「約束するか?」
「おう、約束する。」
宏樹もジュースを飲み干したらしく、ゴミ箱に向けて缶を投げた。しかし、力が強すぎたらしく大きくそれた。