虹色の三日間

教室に戻ると綾香と森本は一緒にいた。なんなんだよこいつら。二人を視界に入れないようにして自分の席につくと弁当メンバーが集まってきた。


「なぁなぁ、宏樹。昨日、山本と裕紀が一緒にボックスに帰ってきたじゃんか?二人ってできてんのか?」


皆さんよく見てらっしゃることで、おほほほほほ。俺も裕紀と梓の間に何があったか知りたいんだよ。ってか頭が混乱してて、すべてがうまくいくにはどうすりゃいいか知りたいんだよ。


「さぁねぇ?できたんじゃない?分かんないけどさぁ?」

「やっぱり?そう思う?」


適当に返事をしたら教室の扉が開く音がした。そっちの方を見ると裕紀が立っていた。寝癖が直ってない。なんか笑える。周りのやつらも変に笑っている。今日の裕紀の寝癖、確かにおもしろい。


「裕紀おはよー。」


挨拶をしたら無愛想に返された。何だ?怒っているのか?お前、梓と何があったんだよ?その前に寝癖直さないとな。寝癖について言おうとしたら、


「宮城!お前、山本とできたんだろ?これから遠距離なのに大変だなぁ。」

「本当、本当!ってか好きだったこと何で教えてくれなかったんだよ!」


は?みんな急にどうしたんだよ?確信ないのに?てか、あのニヤニヤわ寝癖についてじゃなかったのか?おい!

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