虹色の三日間
話の内容から昨日もこんな感じだったって分かった。裕紀は、梓を助けたいんだよな。お前なら、事実を知って、梓の考え方を知ってしまったら、そう思うだろうと思ってたよ。
「心をぶちまけたかっただけ。誰でもよかったの。私は貴方の気持ちを利用しただけ。想像以上に純粋な人でびっくりしちゃった。そのうち分かるよ。貴方はこの世界に絶望する。」
梓、お前に気持ちはないのか?人間の気持ちを持ってないのか?何で相手の心をよみとれる?本当に人間なのか?
足音が扉に向かってくる。出ていくと思ったら足音が止まった。お前は裕紀の心をボロクソにしたんだ。繊細で壊れやすいはずなんだ。これ以上酷いことを言うつもりなのか?
「私を好きになってくれてありがとう。話をしたのってさ、一昨日が始めてじゃないんだよ?夕日が綺麗って私が言ったら、宮城君は本当だねって返してくれたんだよ。」
そう言ってやっと出てきた。俺に気づくと笑って背を向けて歩き出した。
………………笑った?あれは演技じゃない?