虹色の三日間
「他に聞かないのか?」
缶を開けてオレンジジュースを飲む。
「深いことは聞かないことにする。お前が自然と話す気になるまで。」
「俺の何を知って言ってんだよバーカ。」
「なんとなく言ってみただけ。」
「はは、本当に馬鹿だな。」
裕紀も缶を開けてリンゴジュースを飲み始めた。空は雲ひとつない。こいつとはじめて一緒に帰ったときも雲がなかったっけ。
「いつかさ……いつか絶対に話すから。少し待ってくれないか?」
「約束するか?」
「おう、約束する。」
ジュースを飲み干し、ゴミ箱に向けて缶を投げた。しかし、力が強すぎたらしく大きくそれてしまった。