虹色の三日間

そう思いながら足を屋上に向けて歩く。春の暖かい光が窓から入ってくる。雲ひとつない空には飛行機が飛んでいた。


錆びたドアを開けると、右側に宏樹が寝転んでいた。このまま時が止まって隣で寝れたら良いのに。


「ひ~ろき!」


名前を呼ぶと体を起こしこっちを見た。茶色い目に、ギャル男っぽい髪型。顔は超普通らしい。私にとったら、ドストライク。いつもテンションが高い宏樹は、ギャルっぽい子から微妙にモテる。


「何?綾香?俺と一緒に寝たいの?ならベットに誘ってよ。」

「はは~、宏樹なら良いよ。」

「ば~か、お前軽い女に見えるぞ?」

「宏樹に対してだけだもん。」


屋上には何人か人がいた。カップルに、バトミントンする上級生。その他もろもろと…、金桷純。通称ネズが一人で空を見ている。不思議系男子はとことん不思議ね。


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