虹色の三日間

放課後、ぶらぶらと街を歩く。ナンパされまくって今日も上機嫌。生憎、一人だから全て断った。だって私は一途だもん。


街に出るときも市電で、混んでいたのに痴漢はなかった。なんで?ナンパもされて、ストーカーもされたことある私が痴漢だけはされないのよ?


マックでお茶を飲みながらそんなことを考える。夕日が凄く眩しくて目が開けられない。人が行き交うなか、女の人の服装や顔を見る。みんな私よりダサいし不細工。やっぱり私が一番ね。


やることもなくふと携帯を開く。それと同時に電話が鳴った。山本梓からだ。


「もしも~し?どしたの?」

「綾香。今から遊ばない?」

「全然良いよ!本通りのマックにいるから。」

「今から行くね~。」


転校ってことで思い出作りか何かだろう。暇だったから調度良い。思い出作りを手伝ってあげようじゃない。


夕日は相変わらず眩しかった。近くのテーブルの大学生らしき人達が何かのサイトについての雑談をしている。関係ないけどなんとなく聞き耳をたてる。「ヒューマン」?人間?そんな名前のサイトがあるの?まぁ、どうでもいいや。


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