五人組
4.4かおりさんの憂鬱
「「「「…」」」」
「ねっカッコイイでしょ!?」
「なぁかおりちゃんさ俺らアイツと五年の付き合いやねん。今更カッコイイとかないわ」
「そうだよ。たしかにチェリーは男前だけど」
「…なんでヒロとエリーはタメ口なの?」
「じゃ落ちたパンを拾ってくれたチェリーに惚れたの?」
「ぁ、若も」
「だってすっごい爽やかだったんだもん」
「かわいないで女子大生」
「わかってますー」
「でかおりさん、コクるんですかコクらないんですか」
「…コクらない」
「?なんで好きなんでしょ?」
「好きだけど、いろいろあるでしょ?彼は私のことさえ知らないのよ。歳も違うわけだし。もしかしたら私のこと嫌いかもしれないし。年下好きかもしれないし…」
「なにネガティブになってんすか」
「チェリーはそないな奴やないで。安心せェ」
「でも…」
「大丈夫だよ。チェリーは自分を好きな子を嫌いになったりしないから」
「そうそう。チェリーはそんな簡単に人を判断しないから」
「…うん」
「よし、じゃそろそろ帰りますよ」
「じゃまた来るわ」
「じゃーね」
「バイバイ」
「うん。また来て」
((((ぃやーいいことしたァ))))
仲間思いな意外といい人が四人。