ダイヤの原石
「・・・・・・・・ねぇ、覚えてる?ここ・・・」
「・・・」
「忘れるわけないよね、あたしが闇の世界へ引きずり込まれる始まりとなった場所なんだから!」
確かに覚えている。
俺がどこを歩夢の死の場所に選ぼうかと迷って授業もさぼっていろんなところを探そうと学校を出た。
するとたまたま上の方を見上げると誰も近寄らなさそうな森が見えた。
俺は引き寄せられるように森へ向かって走った。
暗くても目を閉じて走って走って走ったあげく、俺はつまづいて派手にこけた。
やけにまぶたが明るく見えて目を開けると陽が射してきれいに小川がきらきらと光っている。
そこは森の木々に円形に囲まれていたところだった。
最期くらいは人気(ひとけ)の少ない森の奥のきれいな場所で死なせてやろうと俺は思い、そこを歩夢の墓場にしようと決めた。
「・・・やっとわかったのよ。
憎む人は母でも父でも通りすがる人でも神でもなかった・・・。
あたしの運命を折り曲げた憎むべき人は・・・!!」
「・・・」
「忘れるわけないよね、あたしが闇の世界へ引きずり込まれる始まりとなった場所なんだから!」
確かに覚えている。
俺がどこを歩夢の死の場所に選ぼうかと迷って授業もさぼっていろんなところを探そうと学校を出た。
するとたまたま上の方を見上げると誰も近寄らなさそうな森が見えた。
俺は引き寄せられるように森へ向かって走った。
暗くても目を閉じて走って走って走ったあげく、俺はつまづいて派手にこけた。
やけにまぶたが明るく見えて目を開けると陽が射してきれいに小川がきらきらと光っている。
そこは森の木々に円形に囲まれていたところだった。
最期くらいは人気(ひとけ)の少ない森の奥のきれいな場所で死なせてやろうと俺は思い、そこを歩夢の墓場にしようと決めた。
「・・・やっとわかったのよ。
憎む人は母でも父でも通りすがる人でも神でもなかった・・・。
あたしの運命を折り曲げた憎むべき人は・・・!!」