ダイヤの原石
「椿・・・!遥夏・・・!どうなってるの?!」


その場に戻り遅れた私は今の状況がどうなってるのかさっぱり読めずにいた。


「くそっ!」


椿は歩夢がナイフを持っている腕がうしろにひいているときにがっ!と木の棒で歩夢の頭を殴った。


「っ!」

私は思わず目を伏せた。


「うぅ・・・」


低いうめき声が聞こえた。


ゆっくりと歩夢をみてみると頭から血はでていないようだった。


安心していいのかそうでなかったのかがわからなかった。


歩夢が頭を片手で支えている隙に椿が木の棒を振るってナイフを歩夢の手から弾き飛ばす。


歩夢がはっとしたようにナイフが飛んだ先を見る。


椿がすかさずナイフを取りにいく。


椿がナイフに手を伸ばしたそのとき!
< 119 / 126 >

この作品をシェア

pagetop