ダイヤの原石
「・・・・・・あたしはおまえには興味はない!


ハァ・・・あたしが斬りつけたいのは・・・


ハァ・・・この男ただ一人・・・!!


邪魔をするなあああ!!!!!」


肩から抜いたナイフを持って歩夢が遥夏に向かってゆっくりと歩み寄る。


何をしてるの遥夏?逃げないと!!


それとも放心状態になってるの?!


「いいよ・・・。俺があんなことをさせたためにおまえは今こうして他人から見えない場所でひっそりと暮らしていくだけの人生を送ったというのなら・・・。


俺は殺されるべき身だ・・・」


遥夏はゆっくりと一歩一歩歩夢に近づいていく。


歩夢はナイフを構えたまま立ち止まっていた。


とうとう遥夏は歩夢の目の前まで足を運んだ。
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