ダイヤの原石
転校生
それから数日、私はいつもと何も変わらない日々を過ごしていた。

愛莉たちのひどいいじめもあった。


でも、あと何日かでクラス替えがあるんだと自分に言い聞かせていれば耐えることができた。


それからあっという間に春休みに入っていった。


私は新学年へのクラス替えが何年かぶりに楽しみに思えた。




もしも椿くんと美樹さんが私と同じ歳ならば同じクラスになれるかも、と小さな期待を抱いていたからだ。



きっと愛莉たちの5人グループもバラバラに散りばめられるだろう。


私は春休みが早く終わってほしいと思い、1日中寝ていたこともあった。


いよいよ始業式当日を迎えた。


「おはよう。」


階段を弾むような足取りで私は駆け下りながらリビングに向かって言った。


「あら千尋、おはよう。」



テーブルの上に置いてあるご飯と玉子焼きと味噌汁の朝ごはんを食べながら私は一人で理想のクラスを想像していた。



あの2人と同じクラスになったらどんなに楽しいのだろう･･･




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