ダイヤの原石

千恵は朝ごはんを食べながら朝のテレビの星座占いを見ていた。


「やったー！ママ、千恵3位だよー！！」

「よかったわね～。」


「あ、おとめ座は1位だって！！今日のお姉ちゃんいいこと起こるの？」


「そうね～、きっと起こるわ！」




校門の前まで来ると校庭にいる大勢の生徒が一つの掲示板に集合している。

「うわークラス離れた～！」

「今年も俺ら同じクラスじゃん！」


仲のいい子とクラスが離れた子や、また一緒のクラスになれた子が騒いでいる。


私も見たかったがものすごい人だかりで掲示板から自分まで5メートルほど距離がある。


それに、自分の前髪が目の前でチラついていてまったく見えない。


頭を振って前髪を避けさせようとするが、すぐ前に落ちてくる。



何度もしているうちに腹が立ってきた。


突然誰かに目からおでこにかけて手で前髪を上げられ、目の前が明るくなった。


「おまえがこんな前髪伸ばしてるからみえねぇんだっつーの！」


「ひぃっ！！」