ダイヤの原石
「あら、見てたの?


まさに『覗き見は変態の始まり』だわね」


「見たくて見てるわけじゃねーし、


それを言うなら『魚捕りは猫の始まり』だろが」


「いや、『万引きは泥棒の始まり』だったと思う・・・」



「『嘘つきは泥棒の始まり』・・・だ」


遥夏が冷静に言った。


「・・・・・・・・・おー!ほんとだ」


「・・・そうじゃなくて話が逸れてんだろ!」



「とにかく!仲直り大成功!ってことね?」


「そだな!」


ふいに遥夏と目が合った。


遥夏はニッと笑って親指をこっちに向かって立てた。



私はそれに答えるように遥夏に向かって親指を立てた。



美樹ちゃんがこちらを振り向いた。


「さ、何か言いたいことは?」


美樹ちゃんは笑顔で私の顔を覗き込みながら言った。
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