ダイヤの原石
美樹は関係ないのに・・・!!



「・・・で?俺は何をすればいい」


怒りを押し殺し、冷静な口調で聞いた。


「そうね、まずあたしと一緒にいてほしいの」


はっ?

しかめっ面で歩夢に訴える。



「あたしはただ遥夏に愛されたいの。


一緒にいてくれるだけでいい。


あたしが欲しいのは昔と何も変わらない、遥夏だけなの」



こいつ、やっぱりイカれてるな。


遥夏はふっと小さく笑った。



「まだそんなこと言ってんのか。


それはごめんけど無理なお願いだ。


俺には美樹がいる」



「いいのよ?その美樹ちゃんがどうなっても知らないけどね~」



完全に立場としては人質のいる歩夢のほうが上だ。


とりあえず今は言うことを聞いておいたほうがいいだろう。

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