ダイヤの原石
「じゃぁ、せーのでいくぞ!」


「「せーの!!」」



俺と歩夢は手に持っていた8,9粒の錠剤を一気に口に持っていった。


俺はちらっと歩夢のほうを見た。



歩夢は確かに飲み込んだ。



飲み終わったあとに歩夢が俺の膝に頭を乗せた。


「遥夏・・・あたしたち、いつでも一緒だったよね・・・」


「あぁ・・・」



「死ぬときも一緒・・・遺体が見つかるときも一緒・・・天国にいってもずーっと一緒だよ?」


「もちろん、ずーっと一緒だ・・・」


「約束・・・・して・・・くれる?」


「あぁ、約束する・・・」



俺は歩夢の柔らかい髪を撫でながら優しく言った。



「あたし・・・・・・・遥夏にであ・・・え・・・て・・・・よか・・・・・・った・・・・・」



歩夢の頭はカクンと下がって動かなくなった。



「歩夢!歩夢!」


そばの小川の小さなちゃぽちゃぽという流れの音だけが空気を包む。


俺はゆさゆさと歩夢の体を摩るが、返事もしないし目は閉じたままで動かなかった。

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