ダイヤの原石
「俺だって好きでそんなことしたわけじゃないんだ・・・!」
悲しげな表情をして訴えるような眼差しで椿の瞳を真っ直ぐに見ながら言う。
「俺は歩夢のことが大好きだった・・・。
世界で一番と言っていいほど大好きだった・・・」
椿は話を聞きながらゆっくりと遥夏の胸倉を掴んでいた手を離す。
「歩夢も同じように俺を大好きだと言ってくれていた。
付き合っているときが人生の中でこの先二度とないくらいの幸せな時間だった。
だけど俺はいつからか歩夢を軽蔑するようになっていた・・・。
あいつは俺に色んなことを求めた。
俺はどんなにそれが嫌なことでも答えてきた。
これだってあいつがやってきた」
そう言って遥夏は自分の左腕の袖を勢いよく捲った。
遥夏の左腕を見て私は絶句した。
そこには「AYUMU×HARUKA」と大きく彫られてあり、
彫られているところは膿んでいた。
悲しげな表情をして訴えるような眼差しで椿の瞳を真っ直ぐに見ながら言う。
「俺は歩夢のことが大好きだった・・・。
世界で一番と言っていいほど大好きだった・・・」
椿は話を聞きながらゆっくりと遥夏の胸倉を掴んでいた手を離す。
「歩夢も同じように俺を大好きだと言ってくれていた。
付き合っているときが人生の中でこの先二度とないくらいの幸せな時間だった。
だけど俺はいつからか歩夢を軽蔑するようになっていた・・・。
あいつは俺に色んなことを求めた。
俺はどんなにそれが嫌なことでも答えてきた。
これだってあいつがやってきた」
そう言って遥夏は自分の左腕の袖を勢いよく捲った。
遥夏の左腕を見て私は絶句した。
そこには「AYUMU×HARUKA」と大きく彫られてあり、
彫られているところは膿んでいた。