ダイヤの原石
「え、ちょっと椿?!」



「授業よりも今は一秒でも早く探すほうが大事だろ!



サボるぞ!」



「ちょ、ちょっと待って!!


先生に言わなくていいの?!」



私も椿に連れて走り出す。



「先生に『わけあってサボります』と言って『いいぞ』なんて言われるかアホ!」



「アホまで言わなくてもいいじゃない!」



遥夏は「椿・・・・・・」と呟いて椿と千尋の後を追った。




三人が運動場のど真ん中に来たところで四方八方を見渡してみる。



「確かに学校の近くでボロい家だと言ってたんだな?」



「あぁ、言ってたさ」



「でもそんなの見当たらないよ・・・」




「直接探し回ってみるか?」




「・・・それしかないな」
< 96 / 126 >

この作品をシェア

pagetop