光恋
あたしはしばらく
先生の胸で泣いていた。
「ほら、もう泣かないの。
中村さんが待ってるわよ。」
そう言うと先生は
優しく、微笑んでくれた。
「・・・分かった。
じゃあ、またね。
先生。」
あたしは涙を拭きながら
中村さんのもとへ急いだ。
ありがとう。
先生。
今まであたしを育ててくれて。
たくさん叱ってくれて、
たくさん優しくしてくれて。
先生はほんとに
お母さんみたいだったよ。
離れるのはほんとに寂しいけど
今まで先生から
教えてもらったことを
忘れずに、
あたしは
強く生きていきます。