光恋
「誰?」
中から聞こえた声。
「結紀です!夜ご飯持ってきました。」
と言うと中からまた声が聞こえてきた。
「入れば?」
アタシは恐る恐るドアを開けた。
「失礼します・・・。」
光宏君はゲームをしているらしい。
かなり集中している様子。
「あの、」
「そこ置いといて。」
ちょっとアタシに顔を向けて
指示すると、また画面に向き直った。
アタシはハンバーグの乗ったお皿と
ご飯を置いて失礼しましたといって、部屋を出た。
なんなの、あのでっかい態度は!
ぷんすかしながら
龍君の部屋へ。
さっきと同様にドアをノック。
でも、声がしない。
何回かノックした後
「すみません、はいりますよー。」
と言ってドアを開けた。