光恋





アタシはちょっと冷めた

ハンバーグとご飯が乗っているお盆を持って、

一目散に部屋から飛び出した。



ゆっくり階段を降り

リビングに向かう。




アタシに気付いたおばさんが声をかける。





「あ、ありがとうねー。ごめんね、わざわざ。」



「いえ。あ、でも龍君寝ちゃってたので、

 これは持ってきちゃいました。」




と言って、お盆をおばさんに渡す。




「あら、龍ったら!折角結紀ちゃんが持っていってくれたのに!」



ごめんねーと言っておばさんはアタシから

お盆を受け取った。



アタシは自分の部屋に行くとベッドに

身を預けた。



―疲れた。





アタシの瞼は眠気に勝てず、

ゆっくりと閉じていった。






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