アイツは私の初彼氏
正直言って、私は恋愛に興味がない。
女の子達が集まって、誰がカッコいいだの優しいだの騒いでいてもついて行く事が出来ない。
まぁ、手紙をくれる様な子達は可愛らしいなと思うけど。
「おーい、さお!今月号のゲーム誌持って来たぞ」
「やった!今行く!」
小学校からの同級生が私を呼ぶ。
私は嬉々として席を立った。
恋愛より、私はゲームの方が好きだ。
アクションやRPGを夢中でやってる時が一番楽しい。
「さおの次、克幸に貸す事になってっから」
「おっけ。回しとく」
2年になってから、克幸とはクラスが別れた。
だから最近は、学校の行き帰りかアイツん家でゲームする時くらいしか一緒にいない。
とはいえ克幸は中学からやってる陸上部のクラブ活動もあるから、それも出来ない時もある。