アイツは私の初彼氏
「さおは?何か欲しいのあったら買ってやるよ」
「えっ?いいよ!自分で買うから」
「お前来週、誕生日だろ。だからプレゼントしてやる」
そうか、誕生日忘れてた。
でも私の誕生日が来るって事は……。
「それ言うなら、克幸のが先じゃないか!」
克幸の誕生日は、私の誕生日の3日前だ。
「これ、私が買う!」
私は克幸にと選んだ青色の玉の付いたストラップを手に取った。
「……いいのか?」
遠慮がちに尋ねる克幸に頷いてみせる。
「じゃあ、俺からはコレ」
克幸はそのストラップと色違いのオレンジ色を手に取る。
それから2人してレジに行った後、ラッピングしてもらった物を交換した。
「何か久々だな、プレゼント交換」
「昔はしてたけどな」
そう言った克幸の携帯に、青いガラス玉が揺れた。