アイツは私の初彼氏
「さて、今日はじっくりRPGでもやるか!」
家に帰ってからの私は実に機嫌よく、さっそくゲームを取り出したりして。
自分でも何でこんなにテンション上がってるのか分からないけど、多分誤解が解けたからだろう。
「―――実は森崎、満也が気になるらしいんだ。で、俺と仲がいいって知って紹介頼まれた」
「え、……えーっ!」
驚きに目が点になった私と、人の秘密を話してしまって気まずい顔をする克幸。
「俺は、お前がヤキモチ妬いたのは嬉しかったけど……」
「よしっ、何かスッキリした!」
「って、―――おい」
「私久々にゲームしたくなってきた!帰る!」
そう思ったらもう、さっさと家に帰りたくなってきた。
「じゃーな!お先」
「ったく……」
後ろで克幸がため息をついたのにも気付かず、私は駆け出した。