アイツは私の初彼氏
あまりの無関心さにツッコミをいれるが、克幸はただため息をつく。
「興味の無い相手の事、いちいち覚えていられるか」
「……確かに」
じゃあお前は覚えているのかと言われたら、手紙くれた女の子の事とか詳しく覚えてないしな。
「でもさ、正直克幸は彼女欲しいとか思わないわけ?」
何の気はなしにそう言ってみると、克幸は少し眉根を寄せて呆れた様な顔をした。
「そういう話はあんまりしたくない」
「満也なんか、もったいないつってたぞ?」
からかう様に笑ってやると、克幸が大きくため息をつく。
「……じゃあ聞くが、そういうお前こそ、どうなんだ」
「はぁっ?」
思ってもみない質問で、思わず大きな声を出してしまった。
「彼氏、欲しいのか?」