アイツは私の初彼氏
危険なヤツの接近


 2日後の昼休み、私は学食帰りの克幸と話をしていた。


「それでさ、今度出るゲームの初回予約特典が欲しいんだよな~」

「じゃあ、近所に予約に行くか。俺も欲しいし」

「おっけ!行こう」

それから今日の帰りの約束をしていると、後ろから数人の女の子の声がした。


「ねぇ、奏真くんってば~!」

「ちょっと、奏真は今私と話してんの!」

思わずそちらを見ると、見覚えのあるチャラ男が女の子に混ざって学食から出てきた。

「げ、高木」

思わず、克幸が嫌そうな顔をする。

そうだアイツ、高木奏真だよ。
私はゲーセンで会った時の事を思い出した。

「おっ、伊波だ!あ、悪いけど君ら先帰っててくれる?」

「えっ、そんなぁ」

「奏真くん!」

しかし相手は、実に嬉しそうな様子で克幸に近付いてきた。


「伊波、最近オレの事避けてただろ~?それってやっぱりあの子が原因?」

あの子って誰だ?



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