また…会えるよね?
過去…、先輩の卒業 *さやか*
冬の終わり…桜の蕾がふくらみ始めた。
憧れだった先輩の卒業式。
少なく花開いた桜が先輩の卒業を祝うように舞い始めた。
「はっ橋本先輩!!」
大声で離れていく先輩を呼び止める。
先輩が、、、ふりかえった。
「峰岸?どうしたの?」
胸に赤いリボンをつけた先輩は優しく問いかけた。
----・・・。
「あ・・・あの…―--。」
・・・言いたい。でも、いえない。
先輩の目をみたとたん、目の前が真っ白になってしまった。
おさえてた涙が溢れ出そうになるのをグっと堪える。
一呼吸・・・。
「先輩!高校行っても、頑張ってくださいね!私、応援してますから!」
・・・本当に言いたかった言葉はそんな言葉じゃなかった。