恋する天然兎



―若葉side―






「何処に行ったんだか……。」




廊下に1人、寂しく声が響く。



意地でも探し出す……。





あたしはそう思い走り出す。




そんな時、




「若葉!!」




優しく、大好きな声が頭から聞こえてくる。





「…慎也。」




「おう、だれか探してんの?」




あたしの傍に駆け寄ってくる慎也の事を、何故かわからないけど可愛いって思っちゃった。




「無視かよ。」




ぷーーっと拗ねてしまった。



じゃ、な・く・て!!




「…忘れてた!由莉見なかった?」


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