滅 ―不良と不良の恋愛論―
「…は?」
口の周りをハンカチで拭いながら、聞き直す藍。
今のは聞き間違いだよな、そうだよな。とでも言いたそうな雰囲気だ。
しかし、
「だから、危ないから俺も行く。」
「いや、僕、自分の身ぐらい守れるんですけど。」
「そっちじゃなくて。」
「…? …あぁ、処女ぐらい守れるんですけど。」
「恥じらいを持てよ女の子。」
珀はどうしても藍と一緒に男子校に行くらしい。
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