滅 ―不良と不良の恋愛論―
轟
唯我独尊ボーイ
一方、藍と〈轟-ゴウ-〉総長は、体育館の裏らしきところに来ていた。
〈轟-ゴウ-〉の総長は、着くなり、藍を壁にドンッと押し付ける。
「……っ!」
背中が打ちつけられて、痛みが走る。
顔を歪めていると、
「…久しぶりだな。〈滅-メツ-〉の総長……いや、藍だったな。」
〈轟-ゴウ-〉総長が不気味なほど整った顔を、藍に近づけた。
「……人違いじゃないですかー?」
「似合わねーメガネなんかかけやがって。」
「失礼な……って、メガネ返してよ。」
ひょいと、藍の顔からメガネを取る〈轟-ゴウ-〉総長。