滅 ―不良と不良の恋愛論―




「僕、男子校って行ってみたかったんだ!」


「……は?」


「むさ苦しい青春とか暑苦しい友情とか!」


「お前は男をバカにしてんのか。そうだろ、てか絶対だろ。」




藍は変わらずニコニコしている。

珀が睨んでも効果はないようだ。




「お前は女なんだ。少しは自覚しろ。」


「僕は女ってことは自覚してるよ。ただ男っぽいだけで。」


「普通にしてりゃ可愛いのに。」


「目が腐ってるんだね、可哀想に。」




藍は再びコーヒーをすする。








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