相合傘
『あのさ・・。』
三月に話を振る健人は、ハッとする。

(三月にこのことをしゃべれば・・泣くに違いない・・・。)
三月の泣く声を聞くのは気が引けたのだ。
まさか、泣きそうな彼女に、追い討ちをかけるかのように25日に東京を出るなんて口が裂けても言えない。
でも、伝えなければならない。

そこで、健人は3つの約束を三月にすることにした。
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