千羽物語
貴女へ
きこえますか?
貴女がいなくなってしまってから
もう1年の月日が流れました。
僕は今年、高校生になります。
時が経つのは早いですね。
僕にはそれが、不思議でなりません。
貴女と過ごした2年間が
鮮やかに、決して薄れることなく
まるで
つい最近の出来事であるかのように
僕の中で存在しているというのに…
僕が折った千羽の鶴は
僕のこのあふれる想いを
貴女へと、届けてくれるでしょうか