千羽物語

そんな文句を心の中で叫びつつ、
特にすることもないので近くの壁に寄りかかった。



「…僕は別にそんなの興味ないんだけど」



「そんなことほざいてられるのも今のうちだぜ。見れば絶対に可愛いって言いたくなるから!!」


「だから、僕は興味ないっていってるだ…」




キーンコーンカーンコーン



「やっべ、授業はじまる!!!」


授業開始のチャイムが鳴り響くと共に
太一は僕を置いて、風のごとくダッシュした。


「おい、ちょっ、待てよ!!!!!」


運動神経抜群の太一に、僕はなす術もなく
呆然と立ち尽くすしかなかった。





太一が勝手に連れてきたくせにー!!



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