SECRET NOTE


『お前、家帰んないの』

沈黙を破ったのは黒木だった。


『帰りたくないっ!』

笑顔を作って可愛らしい口調で言った。

嫌いなヤツ相手でも
いつも笑顔だけは欠かさない。

友達には八方美人なんて言われるけど。


『はあ…何で。
親心配するだろ』

『あぁ、あたし一人暮らしだから。』

『じゃあ尚更何でだよ。 』



敦也の顔が頭をよぎった。


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