CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
チャンス先輩から聞かされた話は、驚くものばかりであった。
俺のオモニ(お袋)が、再び韓妍兒(ハンヨナ)として再デビューする事もそうだが、アボジ(親父)と駆け落ちして日本に来た事や、歌謡教室を売っている事など、驚く話ばかりだった!
今までずーっと新星MUSICを恨み、
チャンス先輩に仕掛けた嫌がらせは、いったい何だったんだ!
兎に角、一度両親と話してみなければ……………………
『高山常務、失礼します。
今から、家族で話し合ってきます。
それから、今まで大変失礼しました。
償いは、俺達CALMの頑張りでお返しします。』
「あぁ、気にしなくて良いから!
でも、CALMには頑張って貰いたいから、楽しみにしているよ!
それじゃあ、連絡待っているから。」
『分かりました。』
「アッ!
それから、来月の新星MUSIC合同のファン感謝ライブで、ちょっとした面白い事を考えているんだ。
明日の夕方からオフなんだろ?
打ち合わせをしたいから、俺のオフィス隣の小会議室にCALMのメンバーも集まってくれないか?」
『分かりました。
多分、17時過ぎには行けると思います。』
「了解!
ライブの演出で、何かアイデアが合ったら教えてくれないか?」
『後でメンバーで集まって相談して、明日までにまとめてきます。』
「楽しみにしているよ。
それじゃあお疲れ様!」
『お疲れ様でした。』
カラオケ屋さんを後にして、俺は会社に戻って来た。
DJ-Cは、彼等CALMの溜まり場になっているNS池袋スタジオに一旦戻ってから、帰宅した。
後から電話があり、両親と話し合ったそうだ。
駆け落ちの話、母親が再デビューする話、教室を手放した話など、全て俺の話と一致していたそうだ。
教室を新星MUSICに売却したお金は、DJ-C名義で新星MUSICって言うか、新星グループ株式会社の株を買ったそうだ。
後もう2%株を買い足せば、DJ-Cはうちの理事になるわけだ!
まぁ、2%って言っても半端ない額なんだけどね!