CHANCE 2 (後編) =Turbulence=
1月も半ばを過ぎ1月21日の土曜日、活動が再開した俺たちの今年最初のオフが遣ってきた。
皆はそれぞれ彼女とデートの約束を
してるが、俺はソナと一緒に新宿に在る新星MUSIC日本支社へ来ている。
昨晩俺のマンションに泊まったので、朝からドライブがてらソナの実家に行って、ついでにSpot Lightのショップに置く新製品のカタログを受け取りに行くところで、アボジ(親父)から電話が入ってきたのだ。
「ヨボセヨ!(モシモシ!)」
『チャンス、今どこに居るんだ?』
「今ですか?
今はマンションの近くです。
車に乗って、今からソナの実家に行く予定ですが。」
『すまないが、直ぐに新宿の支社に来てくれ!』
「何かあっんですか?」
『大した事じゃないんだが、お前にお客さんが来てるんだ。』
「どなたですか?」
『まぁ、来てのお楽しみだ!』
「分かりました。
直ぐに伺います。」
電話を切ると、心配そうな顔のソナがこちらをみている。
『何かトラブルでも有ったの?』
「いや、違うんだ。
俺にお客さんが来ているそうなんだ。」
『お客さん?
もしかしたら、元カノ?』
「………イヤイヤイヤ!
それは無いわ!
俺がちゃんと付き合ったのはソナが初めてなんだから。
多分、仕事の関係者だと思うよ」
とは言え、本当に一体誰なんだよ。
『私が一緒に行っても大丈夫なの?』
「大丈夫っしょ!
取りあえず会社に行ってみよう。」
会社に到着して直ぐに社長室へ向かった。
『わざわざすまんな!
ソナちゃんもゴメンね!
こっちに座って。
チャンスは知っているよな?』
「ハイ!
第2NSスタジオの千葉店長ですよね。」
『チャンス君って言うかを高山常務、お久しぶりです。』
「本当にお久しぶりです千葉店長。
3年ぶりですよね。」
『あぁ!
新宿スタジオ(第2NSスタジオの事)の改装工事の時に会ってから、それっきりになっていたね。』
「はい。
ところで今日、私に用が合って来られたとお伺いしましたが、一体どんな御用でしょうか?」